2014/06/25

闘病生活2 退院まで6/7~6/13

☆そろそろ底か?

入院してから1週間、翌土曜日、休日にも関わらず先生は診察に来てくれた。

先生の手がとまっている。
明らかに昨日より進行しているようだ。
「先生・・そろそろ下げ止まりでしょうか」
「いや、まだです。だいぶ動きは遅くなりましたが、レーザーで留めたところも乗り越えてきています。血管も詰まり始めている・・」

自分としては今日あたりが底なんじゃないかと思ってたが・・
血管の詰まり
血流を良くすれば良いのだろうか。
この日からさらに手もみを真剣にやることにした。
どの程度の効果があるか分からなかったけど、そんなことくらいしかできなかったから。

午後、息子来る
「腫れてるね。目が死んでる。焦点が合ってない。」
言われなくても分かってる。
右目をつぶって左目だけで息子の表情を読み取ろうとする
「なんで左目だけで見ようとする?」
「どの程度見えるのかと思ってサ」
状況は深刻だったが、気分はサバサバしていた。
その後、入院費用がどれくらい、高額医療費の補助で自己負担はどれくらい。保険で残りをカバーするから、たぶん持ち出しはほとんどない、ということを息子に報告した。
「お金の心配はしなくていい」


ステロイドを飲み始めてからすっかり眠れなくなった。
別に寝なくても良いので睡眠薬も出してくれるとのことだったが断った。
看護師さんは気分がハイになる。饒舌になるとか言ったが、状況からしてとても陽気な気分にはなれなかったし饒舌にもならなかった。
その代わり突然、階段ダッシュとかしたくなったり、12階まで洗濯をするために駆け上がった挙句、心臓がバクバクしてしばらく動けなくなったりして後が大変だった。
気分の上下も激しくなり、あ~これが副作用というものか、と初めて実感した。

なんせこれまで病気らしい病気もしたことなく、薬もほとんど飲んだことがないので、やたら効いてしまうらしい。

日曜日、今朝も先生が診察に来られた。
「あれ?昨日より良くなってませんか?」
「はい。少しだけ見えるようになってきました。」

これまでは殴られたような目の奥の痛みと、眼球を動かすと引っ張られるような痛みがあったのに、今日はいくらかやわらいだようだ。昨夜手もみをやった効果もあるのかな・・

午後、東京から娘が見舞いに来る。
遅れたけど母の日のプレゼントと言って、ロクシタンのハンドクリームとソープをくれた。
あと健康に良さそうな豆乳とゴマのプリン
娘よ、申し訳ないが今の私にはどんな高級品のラベルも見えないし、どこそこの何と言われても分からんのだよ。
そういえば息子にもエリクシールの化粧水、ドレッサーの中にあるヤツ持ってきて、なんて指定しちゃったけど、どうでも良かったな。だって鏡を見ても顔が見えないのだから。

娘に続いて職場の人がお見舞いに来てくれた。
この方のご主人は脳梗塞になって今でも右半身不随という大変な状況だ。ご自身も体が丈夫でなく、腰痛やら心臓やら骨阻喪症などいろいろ持病を抱えているため病人に対する痛みの感じ方が普通の人の何倍にも感じられるのか、今後お料理とか包丁使うとか難しいですよね。と言って涙ぐんだりしてくれた。

同僚さんが帰った後、娘がハンドマッサージをしてくれた。
バラの香りで癒されつつ、点滴を引きずって11階の展望台でお茶してたら、またもや先生が現れた。
「せ、先生!(汗)どうしてここが」
「また、診せてもらっていいですか」
いやぁ、ビックリした。日曜の午後だからと気を抜いてたら、まさかここまで追いかけてくるなんて。

そういえば昼にうっかり看護師さんに、また黒点が出てきました・・と言ってしまったんだっけ。
たぶん看護師さんがすぐ先生に連絡したんだろう。

黒点は硝子体が収縮して剥がれてくるもので、今後さらに濁りは増えてくる、という説明だった。
そして、それが剥がれてくるときに網膜を引っ張るので網膜はく離が起きやすい、ということだった。黒点がウイルスの増加によるものではないことが分かって少し安心したが、先生はさらに次のステージに備えて、対策を考えているようだった。


2週目に入り、病院生活にもすっかり慣れ落ち着いてきたので、会社にはその旨を報告しないと、いつ電話しようか、と考えてた矢先、昼休みに上司の命令で主任がこっそり様子を見にやってきた。
おみやにヤクルトをいっぱい持ってきてくれた。
ありがたいことに、こちらから連絡しようと思ってた保険の手続き書類も一緒に持ってきてくれた。
彼女は私が元気そうなので安心したようで、きっとすぐに復帰できますよ、と言って帰っていった。
とりあえず最初の危機は脱し、ウイルスの進行も止まったので、同僚に連絡したら会社帰りに3人でまたお見舞いに来てくれた。
しばらくぶりに喋りすぎたかはしゃぎすぎたかその夜ひどい頭痛
まだ、あまりムリはできないようだ。

予定では点滴は水曜日までだったが、火曜日までで終了となった。
浴びるような点滴の毎日だったけれだ、それがなくなって本当にせいせいして、あとは飲み薬だけで暇になってしまったので、院内ウォークと手もみ足ツボマッサージなどして時間をやりすごした。

そろそろ退院なんだろうな、と思いつつまだ日は決定していない。

痛みはすっかりなくなったけど、見え方は相変わらず冴えなかった。
外の景色を見ても、ようやく駿府公園に何やら櫓が見えるが、あれが新しくできた坤櫓か・・とか、今日は富士山が良く見えますね、と言われても、すいません良く見えないんですが、あのあたりですか?なんて感じで、まるで楽しくなかった。
でも、いつか必ずこの景色がはっきり見えるまで何度もここに来よう、と決意した。

☆退院

金曜日に予定どおり退院となった。
退院手続きするのに書類を書かされるだろうから、と見えにくくなる散瞳の目薬は控えておいたら、この日も診察となったので、結局点眼せざるを得なかった。

先生は、今後は次のステージに移りますが通院で対処していきます。
右目にも出てくる可能性があります。
硝子体の濁りはこれからさらにひどくなるでしょう。濁りは自然には消えません。
今後の展開は5分5分です。
1ケ月目で網膜はく離が起こってきます。これには手術で対処できる場合とできない場合があります。それほどやっかいです。と何度も繰り返した。

希望がほとんど持てない状況の中、とりあえず退院となった。
手続きはもうほとんど目を書類にこすりつけるようにしてサインしたり支払いしたりして、何とか無事に終わり、さてどうやって帰ろうかとぼんやりする視界の中、バス停までたどり着き、音声を頼りにバスに乗り込み昼に家に何とか到着した。

家の中はきれいに片付いてるようだった。
花の水遣りは頼んでなかったが、しっかりやってくれたみたいで、しかもこの2週間でやたら満開になってしまったようで、ぼんやりとコンボルブルスの青い固まりが見えた。

冷蔵庫の中は缶ビール、納豆など息子しか食べないものが入っていた。
冷やし中華があったので、作って昼食にした。
料理は普通にできた。
あまり細かいところは見えないが、包丁も使える。
午後は歩いてスーパーまで行き、買い物も夕飯の支度もできた。
涙ぐんでくれた同僚さん、何とか普通に生活できそうですよ。
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